2024.04.24
BINEX
noco-noco、バイネックスと連携し土壌炭素のクレジット化事業へ参画
(シンガポール・東京 2024年4月24日)noco-noco Pte.Ltd.(ナスダック:NCNC 本社:シンガポール、最高経営責任者:松村正大、以下「noco-noco」)は、カーボンクレジットを活用した脱炭素ソリューション事業を拡大するため、バイネックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:青木宏道、以下「バイネックス」)が取り組む農業におけるカーボンクレジット創出と事業化に向けた覚書を締結致しました。
noco-nocoは、X-SEPATMセパレーターを始めとする蓄電池関連技術の開発およびCO2の削減・吸収を促進するカーボンクレジットの創出を通じて、脱炭素化に貢献したいと考えています。2022年からはパプアニューギニアで森林保全などの活動からのカーボンクレジット取得に取り組んでおり、今後は森林だけでなく、バイネックスが手がけるソルガムという植物を活用して農業から得られるカーボンクレジットの創出にも注力します。
バイネックスは現在、バイオ燃料の開発に取り組んでおり、原料としてイネ科の植物であるソルガムの栽培に力を入れています。このソルガムは、東京大学との共同研究により開発された大量のバイオマスを得ることができる多収穫型のものです。従来の子実型ソルガムの年間収穫量は1ヘクタールあたり40~60トン程度(※1)に対して、バイネックスソルガムは1ヘクタールあたり最大250トン(※1)を超えます。従来のソルガム栽培の目的である穀物の収穫だけでなく、茎や葉を活用してバイオ燃料を生産し、石油や石炭の代替とすることで脱炭素化に貢献します。
ソルガムは土中に多くの炭素を貯留できるため、カーボンクレジットの生成も期待されています。バイネックスは、様々な国での栽培データを取得するだけでなく、すでに1万ヘクタール分の種を確保し、大規模栽培がいつでも可能な状態にしています。また、今年初めからタイで栽培を開始、今年後半にはオーストラリアでも開始する予定です。
ソルガムは他の植物に比べて根が深く、難分解性の成分を多く含むため、土中に大量の炭素を貯留することが期待できます。従来、農作物栽培時に土中に貯留される炭素は容易に分解され、土地の条件によっても大きく変化するため、吸収固定される炭素量の合理的な推定は非常に困難とされていました。しかしバイネックスでは、安定して数千年以上(※2)も二酸化炭素を固定するリグニンと呼ばれる難分解成分のみを定量評価することで、創出するカーボンクレジットの信頼性を担保しようと考えています。バイネックスの研究では1ヘクタールのソルガム栽培で18〜20トンの二酸化炭素をリグニンの形で(※3)貯留し、数千年以上固定化するという結果が得られています。
ソルガムは地中深く根を張り、大量の根量を持つ植物です。このため、バイネックスでは、ソルガムの根の質量と成分を正確に測定すべく、根箱(注4)と呼ばれる箱の中で異なる品種のソルガムを栽培し、実際の根の質量や吸収固定した炭素量を測定する研究に取り組んできました。
また不耕起栽培や炭素貯留のためのバクテリアなど、炭素量を増加させる研究が進んでおり、これらの取り組みと連携することでより多くの土中に炭素を貯留できると期待されています。
今後は、オーストラリアやタイなどの実際の栽培地で同様の根量及び吸収固定炭素量の測定を行い、その中でも難分解成分(リグニン量)による炭素貯留量を明確にしたカーボンクレジットの創出を目指します。
※1 バイネックスの実験結果に基づく
※2 論文におけるデータおよび専門家のヒアリングを参照
※3バイオマスが200ton/haの収穫量された場合の根における難分解性成分の量
※4 縦30㎝、横90㎝、深さ180㎝程度の箱を作成し、土を詰めてその中でソルガムを栽培し、収穫時に根箱ごと掘り起こして正確なソルガムの根の量や成分の測定・分析を行うもの
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noco-noco Inc.(NASDAQ: NCNC)は、カーボンニュートラル経済への世界的な転換を加速する脱炭素ソリューション・プロバイダーです。長寿命・高耐熱性能を実現した画期的なバッテリーセパレーター技術「X-SEPA™」を基盤に事業を展開し、クリーンで手頃な価格の持続可能なエネルギー貯蔵ソリューションのニーズに応えています。
noco-nocoウェブサイト(英語のみ)
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Powering Decarbonization. Simplifying Sustainability
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