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2023.03.23

3DOM

スリーダムアライアンス、「X-SEPA™」搭載電池の釘刺し短絡耐性試験結果を報告

株式会社スリーダムアライアンス(本社:東京都港区、代表取締役社長:松村 正大)は、スリーダムアライアンスが開発した3次元に規則的に空孔を配列した3DOMセパレータを、さらに多層構造にすることで耐久性などを上げた画期的なセパレータ「X-SEPA™」を搭載した電池の釘刺し短絡耐性試験を実施し、汎用セパレータを用いた場合に比べ良好な結果を得ることができました。

釘刺し短絡耐性試験は、充電したリチウムイオン電池に金属製の釘を所定の速度で刺し、疑似的に内部短絡を起こして異常時における信頼性を評価する方法の一つです。内部短絡は外部衝突や製造時の不良、充放電に伴う金属析出といった要因から、電池の発火・破裂事故の主な原因となります。

今回、スリーダムアライアンスはX-SEPA™の電池信頼性への寄与を評価するため、セパレータ以外は同一設計仕様の2つの3.3Ahリチウムイオン電池を用いて釘刺し短絡耐性試験を実施しました。汎用ポリプロピレンセパレータを搭載した電池では、煙が発生しEUCAR(欧州自動車研究開発会議)のハザードレベル4に該当する熱暴走する結果になりましたが、X-SEPA™を搭載した電池では、煙や炎が発生せずEUCARのハザードレベル2に該当する熱暴走しない結果になりました。

試験結果に対するX-SEPA™の影響は、セパレータそのものへの突刺し試験と、釘を介した内部短絡により局所発熱に相当する条件を再現するために、セパレータへ450℃に加熱した半田ごてを刺す局所加熱試験で評価しました。この結果、X-SEPA™が持つ3次元空孔構造と耐熱性素材の特性により、汎用製品に較べX-SEPA™には開孔が全く認められず、これは釘刺し短絡耐性試験の良好な結果を裏打ちするものであります。

スリーダムアライアンスは、X-SEPA™の量産体制を整え、2023年2月より電池メーカーにX-SEPA™のサンプル提供を開始しました。また、脱炭素化ソリューションを提供するシンガポール子会社noco-noco Pte. Ltd.(以下、noco-noco)は、長寿命性、信頼性、耐熱性、高出力特性などの電池特性を持つX-SEPA™搭載電池を、サービスとして提供する予定です。noco-nocoはモビリティ事業者に向けて、X-SEPA™の活用により、EVの安全性への懸念に対応し電動化に対する障害を軽減する形で、運輸業界の脱炭素化を推進することを目指します。